ニュースの要約
- 日清製粉ウェルナ向けにAIを活用した冷凍食品の需給管理自動化システムを開発
- 計画策定時間の大幅短縮や業務の効率化を実現
- ノウハウの標準化により、業務の属人化とリスクが解消された
概要
株式会社グリッドは、日清製粉グループの株式会社日清製粉ウェルナと共同で、AIを活用した「冷凍食品の需給管理自動化システム」を開発し、2024年10月より日清製粉ウェルナで運用を開始しました。
本システムの導入により、各計画の策定時間を大幅に短縮することができ、オペレーションの効率化が可能になりました。また、ノウハウの標準化によって業務の属人化と担当者不在時のリスクが解消され、従来の緊急対応時におけるオペレーションリスクが低減し、より安定した製品供給が可能になったとしています。
このシステムでは、需給計画(製造計画)および在庫転送計画の自動策定が可能となっています。過去の出荷実績と受注実績から月次の販売数量の着地見込表を作成し、その見込表と現在の在庫数・工場の稼働スケジュールに従って需給計画が策定されます。さらに、各倉庫への配車依頼台数を決定する配車計画、倉庫間の在庫移動数を決定する在庫転送計画も自動で策定されます。
従来、これらの計画の策定には3日程度を要していましたが、本システムの導入により1日程度での計画策定が可能となったほか、日々の在庫転送明細作成時間も約2時間から約45分に短縮されたそうです。また、人間が介在できる仕組みとなっているため、突発的な需要変動などのイレギュラーな事象にも柔軟に対応できるとのことです。
編集部の感想
編集部のまとめ
AI活用冷凍食品需給管理システム:株式会社グリッド、日清製粉ウェルナ向け開発完了のお知らせについてまとめました
今回の取り組みは、AIを活用して製造業のDXを推進する好事例だと言えるでしょう。従来の手作業によるオペレーションから脱却し、自動化によって業務の効率化と生産性の向上を実現したことは高く評価できます。特に、人間の介在余地を残しているところがポイントです。完全自動化では対応が難しい事態にも柔軟に対応できるという点で、実用性の高いシステムであると言えます。また、ノウハウの標準化によって業務の属人化を解消したことで、担当者不在時のリスクも低減できたことも大きなメリットと言えます。AIを活用して製造現場のDXを推進する取り組みは、今後の業界動向を占う上で注目に値するでしょう。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000053978.html